バイクのホイールを洗っても、黒い汚れが残ることがあります。
このとき最初に考えるべきなのは、「もっと強く洗えば落ちるか」ではなく、「何が付着していて、今どのような状態なのか」です。
ホイールには、ブレーキダスト、チェーン周辺から飛散する油分、砂や泥など、性質の異なる汚れが付着します。さらに、それらが混ざったまま繰り返し蓄積すると、通常の洗浄では落としにくい状態になります。
ReBORNでも、ホイールのダストと油汚れ、スプロケット周辺の油分と砂、ブレーキダストと油分が積層した固着汚れを実車で確認しています。
重要なのは、次の三つを分けて考えることです。
- 汚れの種類
- 固着・蓄積の状態
- ホイールの材質・表面仕上げ
ホイールの黒い汚れは一種類ではない
見た目は同じような黒い汚れでも、発生源は異なります。
ブレーキダスト
ブレーキを使用すると、ブレーキパッドなどの摩耗によってダストが発生し、ホイール周辺へ付着します。
特にフロントホイールでは目立ちやすい汚れですが、黒く見えるものすべてがブレーキダストとは限りません。
チェーン周辺からの油汚れ
チェーン駆動車では、リアホイールやスプロケット周辺へ油分を含んだ汚れが付着します。
そこへ走行中の砂や埃が加わることで、油分・砂塵・走行汚れが混ざった粘着性のある汚れとして蓄積することがあります。
ReBORNでも、チェーンルブに砂やダストが絡み、チェーン・スプロケット周辺へ蓄積した状態を確認しています。
砂・泥・雨天走行による汚れ
ホイールや足回りは路面に近いため、砂、泥、雨水による汚れも受けます。
これら単体であれば比較的除去しやすい場合でも、油分やブレーキダストと混ざり、時間が経過すると状態は変わります。
黒い汚れだからといって、すべてを同じ方法で落とせるとは限りません。
「固着」は汚れの種類ではなく、汚れの状態
ブレーキダスト、油分、砂などは、何が付着しているかという分類です。
一方、固着・蓄積は、その汚れがどの程度まで残り続け、通常の洗浄では除去しにくくなっているかという状態を指します。
同じ種類の汚れでも、次の違いによって必要な洗浄は変わります。
- 付着して間もない
- 洗浄後も一部が繰り返し残っている
- 複数の汚れが重なっている
- 長期間そのままになっている
そのためReBORNでは、汚れの名称だけで洗浄内容を決めていません。
ホイールの材質・表面仕上げも無視できない
もう一つの判断材料が、汚れの下にあるホイールそのものです。
同じ種類・同じ程度の汚れでも、材質や表面仕上げによって選択できる処置は変わります。例えば、塗装されたホイールとアルマイト処理されたホイールを、すべて同じ方法で扱えるとは限りません。
市販のホイールクリーナーにも、アルマイト、ポリッシュ加工、劣化したメッキなどへ使用できない製品があります。使用前には、製品の適合条件と車両側の取扱説明書を確認する必要があります。
ReBORNでも、アルマイト処理されたホイールは、材質と状態に合わせて洗浄方法を判断しています。
ここで必要なのは、具体的な洗剤を覚えることではありません。汚れだけを見て処置を決めず、その下の材質・表面仕上げまで確認することです。
なぜ普通に洗っても落ちなくなるのか
代表的な理由は三つあります。
汚れの性質と洗浄方法が合っていない
油分を多く含む汚れと、砂や泥を中心とした汚れでは性質が異なります。一つの洗浄方法だけですべてを処理しようとすると、一部の汚れが残ることがあります。
汚れが繰り返し蓄積している
ホイールは走行するたびに再び汚れます。前回の汚れが残った状態で新しい汚れが重なれば、次第に除去しにくくなります。
ReBORNでも、ブレーキダストと油分が積層し、通常洗浄では落ちにくい固着汚れとなった車両を施工しています。
そもそも「汚れ」ではない
洗っても変化しない部分が、すべて固着汚れとは限りません。
変色、腐食、傷、表面処理の劣化など、洗浄では元に戻せない変化の場合があります。ReBORNでも、表面仕上げそのものが傷んでいる場合や、腐食・重度のサビについては、汚れとして除去できるものと区別しています。
落ちないから強く擦る、は避けた方がよい
ホイール汚れで避けたいのが、落ちないから、より強い洗浄剤を使い、さらに強く擦るという処置を繰り返すことです。
例えば、二輪車メーカーの取扱説明書では、アルミ部品に硬いブラシやスチールウールを使用せず、多量の水と柔らかい布・スポンジで汚れを落とすよう案内されています。具体的な手入れ方法は車種によって異なるため、所有車両の取扱説明書を優先してください。
考えるべきなのは、汚れを除去することだけではありません。その下の表面を傷めないことまで含めて判断する必要があります。
自分で洗う場合は「変化しないところ」が一つの判断点
日常走行で付着した汚れであれば、砂や泥を十分に流し、そのホイールに使用できる洗浄剤と柔らかい洗浄用具で、蓄積する前に洗浄するのが基本です。
車両メーカーの取扱説明書や、使用する製品の適合条件がある場合は、それを優先してください。
一方で、次の状態なら、無理に処置を強くする前に一度止めた方がよい場合があります。
- 普通に洗っても同じ部分が残る
- 黒い汚れが層のようになっている
- 油分と砂などが大量に混ざっている
- 強く擦らなければ変化しない
- 汚れなのか変色なのか判断できない
通常の洗浄で変化しないなら、「どう落とすか」より先に、「これは本当に汚れなのか」を確認する段階です。
ReBORNでは汚れと車両状態を確認して洗浄内容を決める
ReBORNでは、洗浄を大きくCARE CLEANとDEEP RESETに分けています。
CARE CLEAN
日常走行で付着した汚れを、固着・蓄積させないための管理洗浄です。
砂塵、油分、ブレーキダスト、雨汚れなどを確認し、汚れが重度化する前に洗浄します。
DEEP RESET
固着・蓄積汚れが確認された車両に行う洗浄です。
通常洗浄では落としにくくなったホイール汚れについても、汚れの種類、固着状態、施工箇所の材質・状態を確認したうえで処置を判断します。
どちらを行うかは予約時ではなく、来店後に実車を確認してReBORNが判断します。同じ車種でも、走行環境、保管環境、洗車履歴などによって汚れ方が異なるためです。
ホイール汚れは「種類・状態・表面」の三つで考える
ホイールの黒い汚れを落とすときに見るべきなのは、単に「黒いかどうか」ではありません。
- 何が付着しているのか
- どこまで固着・蓄積しているのか
- その下がどのような材質・表面仕上げなのか
通常の洗浄で落ちる汚れなら、重度化する前に除去する。通常の洗浄で変化しないなら、強く処置する前に原因を判断する。
この境界を見極めることが、ホイールを傷めずに維持していくうえで重要です。
ReBORNでは、車両状態を確認したうえでCARE CLEANまたはDEEP RESETを判断しています。
